目の前のことだけに限定しない
近視眼的な勉強をしない。独学では大切です。 「大きな文脈で考える」がやる気の維持の上で大切、と先だってのコラムでは申しました。 お勉強は「続けていく」という語感の方がシックリ来ます。前のめりに前のめった語感の風がピッタリです。「続ける」や「する」では、お勉強の姿勢の本質を付いていません。 お勉強を続けていく上で大切なことは、意識を目の前だけに限定しないことです。やることをテキストや問題集だけに集中しないのです。 テキストや問題集は、えてして無味乾燥です。 情報収集をしているんだと、考えてみればよくわかります。 −−−−−−−−−−−−−−−− 漢字の羅列、よくわからない用語やカタカナ語の連続、同じ情報かよく似た、取るに足らないと思われるものばかりです。もし、テキストや問題集のような形式で、上司に報告書をあげたとしましょう。即刻雷が落ちることは畢竟でしょう。 わたくしたちは、即刻減棒かお叱りを受ける文体に接しているのです。カネでも貰わねばたまったモンじゃない日本語を読んでいるわけです。情報収集の点からいえば、これほどシチメンドクサイ事はないでしょう。 死んだ日本語と接すると、こちらまで死にます。少なくとも、生気奪われカラカラに干からびます。 試験勉強が高抵抗なのは、言葉の問題に由来します。第1歩目からアレルギーを発症しても致し方ないものなのです。もちろん、中途離脱の原因もココに遠因します。 お勉強の抵抗を和らげるために、お勉強には様々な手練手管があります。たとえば、ゲーム感覚があります。ノルマ感覚があります。 これらの手法はある程度までは効果があります。しかし、コレばっかりに頼っていると、やはりやる気はメルトダウン、数ヶ月のあいだ見るもイヤンなハメに陥るものです。 わたくしたちは、心中に厳格な観察者を飼っているものです。『ゲーム?ハアァ?スパイダソリティアのほうがおもろいな。ノルマ?ハァ?いくら貰えんの』といったコメントを差し挟むに違いありません。 やる気を出す手法としては「△マーク」で、時々服用せよというのが、実践者としてのホンネでございます。 目の前のテキストや問題集だけにお勉強を限定しない理由、抵抗の存在を無視してお勉強を続けると、えてしてその高負担の影響を忘れるからなのです。 −−−−−−−−−−−−−−−− 無味乾燥ぶりから距離を取ることが必要な「医療的処置」です。しかし、お勉強は毎日続けていった方が断然有利ですから、話は混乱してくるのです。 お勉強の間隔に時間を置くと、心理的な抵抗がますます高まります。完全にお勉強自体から遠ざかるのは、得策ではありません。 お勉強から視点をそらしながら、そらしきってはいけない。そんな塩梅が要求されるのです。 お勉強から視点をそらすといっても、学問上のことや用語の解釈をやりませうというのでは断じてありません。そんなことをすれば、勉強をしない以上に合格から遠のくだけ。受験技術上、極悪非道と申せます。そんなことは、試験勉強中にしないで合格後の学問中にすればよいのです。 試験勉強という線に沿いながらも、ずれていく姿勢が大切になってくるのです。 やることは皆同じ、無味乾燥なものです。だからといって、皆と同じようにやる必要はない。 独学なのですから、自分の好きなようにやっていけばいいのです。好きなようにやるからこそ、「やる」気に繋がっていくのです。 その人の好みは、どうズレていくかに潜んでいます。しかし、他と違うようにやれといわれても難しい面があります。というのも、独学には大きく不足してしまうものがあるからです。 「他」との比較対象がないのです。 −−−−−−−−−−−−−−−− 「取るに足らない」が足らないにつづきます。 |
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