スッパリと快刀乱麻

やる気を出せといわれるが、そう簡単に出せるものではない。学生時分、鬼教師にいわれたことはないだろうか。他人様に言われてそれでも出ないなら自分で出そうと思っても出ないモンだと、やる気について思うのである。やる気とは水道の蛇口を捻ってジャブジャブ出るものではないと存ずる。

わたしが気をつけていることは、「しんどくないようにする」ことである。勉強は、荷車を引きながらこう配きつい坂道を登るが如きと喩えられるが言い得て妙である。復習怠ればあっという間にふもとのスタート逆戻りだからである。

さてこの坂道なのだが、知っている道と知らない道とではしんどさが違うと考える。「しんどい」という感情は、前見えず先の展望なきときに起こるものである。要は見通しなのである。先ほどの坂道でいえば「峠まで〇里」標識の有無は、しんどさに直結すると存ずる。そしてこの見通しというものは、処々実々があまりに絡みあっていて見えにくくなるものである。見通しが悪いといっても、見通し自身存在しないわけでもないし、視界ゼロを指すわけでもない。単に見えにくくなっているだけなのである。

知らないこと・しっくりこないことは、互いに混同混在している。その上、知っていること・わかっていることも同時参戦する。混戦の極みである。あんまりにぐちゃぐちゃなので、「考える」では対処できない。考えたがさっぱり事情が好転しないのは、混同混在混乱のゆえである。考えているようで考えていなかった経験を誰しも持つものである。

アタマがぐちゃぐちゃで働かないときに、役に立つ考え方がある。ふたつにわけてしまう。白黒つけるノリである。ふたつに快刀乱麻スッパリしてしまう。

たとえば、日本人−外人(宇宙人)のわけ方。「あ、彼(彼女)は宇宙人であったのか」と思えば何となく腑に落ちるものである。宇宙人だもん、しゃーない。遠い星から来た宇宙人だからアハハ。

たとえば、男性的−女性的というわけ方。アニマ−アニムス。人前では豪放磊落なのに桟のホコリをグダグダいうは、あら女性的な部分と思う。人の製造過程の原料は、半分は女性でもう半分は男性であったことを鑑みれば、ナルホドと思える。

たとえば、いぬ的、ねこ的。状況に流されそうなときはノラネコの奔放さが必要。自分のねこ的部分を思い浮かべて対処してみる。強烈なリーダーシップの女性管理職が現れたら、いぬ的に考える。ビーフジャーキー下さいな。蟷螂の斧、張り合わない。

ウダウダ考えても詮無きときはやみくも考えるより、ふたつスッパリわけてみるがいい。沈んだ気分もスッキリと隠れた思いもハッキリし、ときにはアハハと笑い飛ばす余裕も生まれよう。

さて話を戻そう、勉強でしんどいときは、見通し立たないときである。イヤンになったら「先のこと」と「今のこと」にわけていく。先と今は、結婚と恋愛に言い換えることもできる。配偶者選びの難しさは、先事と今事が混在しているからという。勉強のめんどくささも、今と先とがごっちゃごちゃになっているのである。だから原因は単純でも適切に手当てできず、いつの間にやら難しく苦しくなっていくのである。

めんどくさいと思った発端が、難しい問題や難解なテキストの記述だったのに、いつしか当人は試験を受ける意味やキャリアへの貢献、不安を思っている。単に難しいだけなら、1ヶ月30日毎日やればいいだけの話である。総ページは100Pもなかろう、25ページ位なら毎日やれなくもない、戦術的にいえばそれだけの話なのに、いつのまにか先のことに話がすりかわってウジウジしているのである。

やる気が出ない。ガツガツわしわし目の前の勉強だけをしてきた人がいる。先々をほとんど考えずにきてとうとう今やっている意味を見失い、地図も目的もなくドライブに行くが如き徒労感を味わう人がいる。そこで必要なのは学ぶメリットあるなしや次の仕事や趣味にどう繋げるかを見据えることであろう。

今それらさえやればいいのに、やらずに他ごとを気にし悩み考えている。今は少し手を休め未来に思いを馳せたらいいのに、やる気の出ないままテキストと問題集を前にしている。真に前にするは、友か夫(妻)だろうに。

必要なモノはすでにあり、そしてその対処手当てはできるという。当の本人が気づいていないだけなのである。気づくためには考えるだけでは役不足だ。気づくとはまさに、feel and find である。感じて見つけるのである。あ、ソウカ!空腹だった。空腹でさえわかるものではなく、気づくものである。

再度いう、必要なモノ・コトはすでに手中にある。何かを、することはできるのである。

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